I hope FOREVER

ARTiCLEAR 『終わりの始まり』

03月05日@TSUTAYA O-WEST

・えんそく
私は、格好良いぶうさんがすきだ。
お立ち台にしゃがんでバンギャルを見下ろしながらそんなもんかと煽るぶうさんがすきだ。
仲間が戻ってきたことにうれしそうにしていて
そういう、たのしそうなぶうさんを観るのが一番すきだ。
そして、去年の今頃よりもえんそくは、ずっと堂々とライヴが出来ている気がしてうれしかった。
楽しかった。





・ARTiCLEAR

なんだか久しぶりに、「負けたくない」というライヴをした。
首や喉が次の日になってもずっと痛い、そういうライヴを久しぶりにした。
「次」は、もっとこうしたい、と思えるものを観た。

ステージの上にいたのは、紛れもなく儿さんだった。
黒い傘をさして出てきた。
それで、ライヴが進めば進むほど、
私は改めて、THE BLACK SWANというバンドが本当にすきだと思った。
儿さんはブレが無い。やりたいことが一貫している。
けれども、ARTiCLEAR はスワンではない。
ここから、0から始める気持ちでやって欲しいし、私はそういう気持ちで観に来た。
そこにいるのはTHE BLACK SWANではない。
こちら側にいるのはもう、「I'm6」ではない。
えんそくのときにぶうさんが、「I'm6やれるだろ!」と煽ってくださったけれども、私は、それは違うと思った。
前回儿さんが、「少しやらない間に忘れてしまったのか」というような事を言って怒っていて、私はそれが全然しっくりこなかった。
だって、あのとき一緒にライヴを観ていた人達、ツアーを一緒に回った人達、みんながそこにいたわけではなかった。
なにより、これはスワンじゃないのに、と思った。
ルイさんや多時さんのファンもいる。まったく知らない人だっている。

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儿:ARTiCLEARは曲も公開してないしそれは仕方ないことだけど…。前のバンドでいい感じにファンとの関係を築けていたと思っていたのに、ちょっと日がたつとそれが変わってしまうのかと思って、ちょっとイラッとしたんです(笑)。

――そういう感情を素直にぶつけるところが新鮮でした。

儿:ライブで「最高!最高!」って言ってる人は信じられないですもん。そりゃあファンも「今日最高だった」と言われる方が嬉しいんでしょうけど、そんなこと思ってもないのに言っても仕方がないから。…ってこういう性格だからこれまで売れなかったんでしょうね(笑)。例えばインストアイベントでお客さんを抱きしめて可愛いねって言ったりすることもできないですし。嘘ついて売れるんだったら嘘ついてましたけど、今は売れるつもりはないし。

樹:え、売れるつもりないっておかしい。売れたら最高でしょ。

儿:そりゃそうで、売れたら最高だよ。でも売れたいからって何でもやるんじゃなくて、本当の意味で賛同者を増やして大きくなっていきたいよね。


「ライヴ」というのは「空間」だと私は思う。
「空間」だけど、「時間」でもある。
同じ時を共有すればするほどに、その時の「純度」が高ければ高いほど、「良いライヴ」になるのだと私は信じているし、
「次」があるのだと思う。
だからこそ、「生ぬるい」と言われたことに、とても違和感があった。
「前のバンドでいい感じに築いたファンとの関係」はここでは通用しない、と私は思う。
けれども、反省もした。「生ぬるい」のは事実だったからだ。
でもそれは、こちらだけの問題ではない。

ARTiCLEARはARTiCLEARとして、これから良いバンドになって欲しいと思う。
樹さんの「売れたら最高でしょ。」って言葉も、信じたいと思う。
だって売れたら最高だもの。


なんというか、色々なことに「くやしい」と思った。
どうして、こういうライヴをもうずっといつまでも観ることができなかったんだろうとか
どうしてこういうライヴを今日はいとも簡単に観れてしまったんだろうとか
簡単に、ではないんだけどね、でも、始動ライヴだよ。すごいよね。

そういう気持ちと、「やっぱり儿さんだ!」っていう気持ちと、
どうしてこんなに、良い曲を作れるのに、これはスワンじゃないんだろう、という気持ち
ライヴが良ければ良いほど、「どうして」という気持ち。


樹さんの笑顔が観れてうれしかった。
樹さんは笑ってるときが一番すきだ。一番観ていて心がうれしくなる。

ルイさんは立ち位置的になんだかサポートとか裏方のようなことをしている印象で、
ルイさんはルイさんとして「表現」してくれるんだろうか、と少し不安だったんだけども
衣装を着たら、ちゃんとぴしっとしていて安心した。
真ん中に来て、キレキレで煽っていたので、すごく安心した。
良いバンドになって欲しいなと思った。

「A.O.D」は、言うなれば、「XXX IN THE BOX」のような、「デルタ」のような。
タイトルは、ウォール・オブ・デスを文字ったのだと思う。そういう曲。
すべて吐き出せと、[HATE] [VICE] [MAD] [SORROW]を繰り返す。
すごく、楽しかった。

最後は、「碧落の「君」へ」で終わった。
心が苦しくなった。

すきだったのは「穿孔と渦動」というやつかなあ?
歌詞が気になったんだけど、これだったかはわからない。必死だったから。

歌詞はずっと後ろに出ていたけれども、忙しくて観れなかった。
けれど、やっぱりそれは私のだいすきな儿さんの「表現」だった。
おかえりなさい。







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