おつむが邪魔でうまく笑えない

HERO × えんそく2MAN TOUR 2017「This is a outside HEROes

03月05日@高田馬場CLUB PHASE


・HERO
ボーカルの高橋尽さん(以下高橋)は口は悪いがフロア全体は割と見ている人だなとは思う。
個別に対応するわけでは無いがとりあえず全体でならしてる感じ。
個人的な感想としては、笑いのセンス含めバンドとしてまったく好みでは無いが、それは「自分の好みでは無い」というだけで、存在の否定はしない。これはこれで良いのだろうと思う。
えんそくとは色がまったく異なるが、互いの客の性質として「たのしみ力」の高いお客が目立つので、互いに盛り上がっては見えたのでまあ良いんじゃないでしょうか。
自分の周りのイイコたちは、割とうーんという反応で、今回以外来ないひとが多数だけども、
フロアを見る限りはたーのしー!ってなってるフレンズ達が多いようだったので、なんでも楽しめる人はうらやましいことですなと思いますな。
私は別にそこまで何も思わなかった。無ですね。感心が特にありません。
ただ、だからと言って楽しんでいるひとの邪魔はしたくないのと、「えんそくのお客さん」として恥ずかしいことはしたくないので、全うに郷には従いました。

しかし圧倒的に「高橋-!ががっでごいやー!」の声が多いのがおもしろい。
「高橋」ってファンに名字を呼び捨てされてる時点でおもしろすぎる。ネタとして、そこだけは面白かった。

HEROのお客さん、通称ヒロインの方々は、大変“サクラ力”の高いお客さんであるなと感じた。
曲調とノリがいまいちかみ合って無くてまだ様子がうまくつかめないのですが
お客さんは、「高橋」が「面白い事」を言うたびに逐一笑っていて、それがえんそくでもまるでテレビのように笑っていたのでうちの大将はそれでご機嫌でいらしたが、高橋のキャラクターもあいまってどうしてもお笑い芸人色が強かった。それにしてはツッコミが弱いので上ギのひとはもう少しツッコミ力があるとより良いのでは、というトンチンカンな感想を抱いた。
笑いのセンスはまったく合わないのでひとつも面白くはなかったですが。

「JIN」を母親に「ZIN」と書かれてしまう、というMCは以前もしていたので、鉄板なのだと思う。
そしてそれに飽きること無くヒロイン達が笑っていて、非常に「従順」さを感じた。
単純にすごいなと思う。

左右の人と肩を組む、という振りが異常に多い。
手を繋いでヘドバンをする、というのは他でもよく見かけるが、
たとえば「花いちもんめ」等で手を繋がされるのは納得がいくんだけど、
HEROのそれは、そこに理由が皆無だったので、なぜ私は今肩を組まされているんだ…という気持ちは否めなかった。
だがこの無用な動きのおかげで、ヒロインの「サクラ力」が出来あがっているのだろう。

小規模な円陣を各所で作り、ぐるぐる周ったのちに向かい合ったまま折りたたみをする、というのがあった。
おそらくいつもはやってない?けどお互いのお客を「なごませよう」としてやっていたのだろうと思います。
こういう無理矢理参加させられる系はえんそくにはあまり無い試みであるなと、感心する。
それを良いとは思わないが。

曲の感想は特に無し。
「高橋」がこれを歌う理由が私には特に見つけられなかった。


・えんそく
マッケンロー、マリオと来て、そういう攻め方かと思ったので丁寧な動きを心がけた。
マキナは久しぶりだったが上手に踊れたことがうれしかった。なるほどマキナか、と思った。
ヒロインはサクラ力も高いが適応能力も高いなと感じた。「わけわからない動き」を従順にこなし、
ぶうさんの面白いお話にも大変笑ってくださった。朗らかなひとが多かった。
なのでぶうさんはやりやすそうだった。

新曲をやっていた。「屠殺屋マン4号」。
これはタイトルから連想出来ない楽曲で、なんとダンスチューンであった。すきな曲調で、あとそこかしこに感じる90年代感が心地よかった。振りは簡単だが少々きつい、上にまっすぐ上げた手を交差し、それで掌をパチンと叩く(文字にしづらい)という、「健康に良さそう」な動きだった。
また、日本の未来はWOW WOW的な部分があったので、ウォウウォウとイェイイェイをしたら良いかと思いますので皆さんご参考に。
歌詞は、サビで「ほら首を切れ 全部血を抜け」を繰り返す。ダンスチューンに合わせてその歌詞を繰り返すのである。
ここのメロディはとても覚えやすいのでここだけもうずっと脳みそがリピートしている程です。
他に覚えているのは、「オツムが邪魔でうまく笑えない」。
だから首を切る。
この血を全部入れ替える。
大計画と内容は大体同じかと思います。
ヒーローは居ない、みたいな歌詞もあったろうか。“ヒーロー”という単語は使っていたと思います。
ギターソロが交互に2、3回ずつくらいあるのが良かった。
ギターソロが来るたびにぶうさんがこっちこっち、こんどはこっちこっち、って指さしたりグーと親指を立てているのが良かった。

MCでぶうさんが「休日なんてずっと寝てるよ、カビゴンだよ。」「永遠に世界の邪魔をしている」と言っていたのが良かった。
“世界の邪魔をしている”というのが良かった。

「変な動き」をすることを「ひでんのわざ」だと言っていた。
HEROのとき高橋が「ステージの上からみると面白いから俺を楽しませて」って円陣組んでた時言ってて、
それに対してぶうさんが「まったく同意!変な動きをさせるためにバンドやってた時期もあったから」と仰っていた。
「みんなが俺の掌の上で踊らされてる」とも言っていた。
“時期もあった”という言いぐさが気になった。ハルマゲドン時には「変な動きをさせるためにバンドやってる」とはっきりおっしゃっていたと記憶している。
ハルマゲドンからここに至るまでに、どういう心境の変化があったのか少々気になった。

クラオカさんはあまり見えなかったが絶好調だったように思う。
ヘドバン?というかぶんぶん頭を上下しながらギターを弾いていた。
ダンスチューンというならばブレイクダンス?じゃないな、あれなんていうの、両腕前で組んでクネクネさせる的な動きをしていた。
クラオカさんのギターは、たまに異常に気になる!っていう時があって、気になってどうしても見たい!ってなるときがあるんだけど今回はペンのときとても気になった瞬間があったのだが人に隠れて見えなかった。

ミドさんは前髪をパツーンと下ろしていて大変かわいい。
あとじょいさんは痩せた気がする。

12モンスターズは、
「ヒーローはいるか、いや、正義のヒーローなんていないから、眠れない夜には、これからは“怪物”を思い描け」
というようなことを言った。最初の方はニュアンスだけど、“怪物”は合ってると思う。

最後のえんそくがとても良い曲だった。
ああ、良い曲だなって思った。

楽しかった。




高田馬場ではえんそくのが若干動員が多いようだったが次からはどうかなという感じ
それでも盛り上がりはするだろうとは思う。

えんそく側は、ヒロインに対して「君たち意外と楽しめるのね?」って拍子抜けしてたから、悪い意味で気を抜かないかだけは少し心配がある。
しかしこれを踏まえての、次回からのアプローチは大変楽しみである。


「101人目の客」っていうのは
ライヴに行くだけで無条件に「わータノシイ!」って出来るひとのことで
だから私は「101人目の客」でも無かったという話。
私だってできれば、“超ハッピーな奴”になりたいに決まってる。