怪談実話 黒い百物語

買ってからだいぶ放置していたので読んだ。
福澤徹三の怪談はいつも正しい怪談、という感じである。
ようするにいつも通りであった。

株価を訪ねる男
電話で株価を訪ねる幽霊とか初めてみたわ

食卓
なんだかさっぱり分かんない話。
家と外を隔てる「扉」は容易に開けてはいけない。
「ふぁんふぉーん」というチャイムが恐ろしさを引き立てる。

金魚
短いが不気味なお話。
ある1行に恐怖を込めるのが、哲はお上手。

黒いひと
とにかく黒い。
また、黒いひとがこちらを見ている、というだけではない、
いろいろな不可解が重なって、4重ぐらいの不愉快感が良い。

そして偶然にも解説は穂村弘