薬は常備三種類

昼飯は食べてないけど“変なブログ”は書かない。
ライヴの感想とインストのメモを書いた。

そして昨日の思い出

駅で知らないおばあちゃんに携帯電話の使い方について尋ねられる。
「ここかな?あ、ここですね、ここを押すとできます。良かった、良かった!」って、よかったよかった、ってしてたら改札からさきさんが来て
3人でよかったよかった、と言って笑った
そういうハッピーな朝だったから良かった、良かった!

駒込って初めて降り立ったけど、思ったよりずっと栄えていた
たとえば隣の駅の田端の10倍くらいは。

旧古河庭園に行った、薔薇を観に。
一緒に薔薇を観に行く友人が私にはいるんですよ、良いだろ
オレンジ色の薔薇の色彩が綺麗だなと思って関心する、私はこういう色すきみたい
あと真ん中が白くて、外側に行くにつれて赤く染まっているような色の薔薇も綺麗だった。
ひとが大勢いてなんだかなと思うんだけど、
こういう場で一眼構えてばっしゃばっしゃ撮る孤独なおぢさんとか
不思議の国のアリスみたい」って言っちゃうような死んだ感性をお持ちのお父さんたちを滑稽だと思うが
中には入っていないが建物も良くて、水の通ってない川にかかる橋も良くて
無駄にある何重にも重なる石の塔も良かった。ただそこにあるだけの大きな石も良かった。虫や日差しは勘弁してほしかったけど
それ含めて楽しかった。
ヴィジュアル系という名前でくくられていない頃のヴィジュアル系について話した。
そういうのがすきだという話。
くくられていなくて、便宜上ヴィジュアル系と言われる感じ。
楽しかった。
ありがとう、良い薬です。

公園でべらぼうにうまい唐揚げを食べた
砂肝唐揚げのジューシーさ、天才的である。
あれはうまいな。

下らない話をする自分たちを恥じて反省する

夜は恵比寿に筋肉少女帯を観にいった
良いライヴだった。

幕が開くまでに、私は隣の女性に話かけられた。
なんでもその方は、「こういうライヴ」に初めてきたんだと言っていた。
12歳の子供や夫には内緒で、新潟から初めて遠征しにやってきたと。
筋少はすごいな。
12歳の子供はジャニーズとかすきで、夫も「こういう音楽」なんて聴いてくれないんだと言っていた。
「こういう規模のライヴ初めて来たけど、とても近くてびっくりしてる」って言ってて、
ああ、リキッドが「近い」と感じるのか、と思った。
「こういうライヴ」ってそういうことか、と思う。
そうか、そうだな、と思って、自分のいる世界の小ささや狭さを知る。
大事な感覚だと感じた。
そして、そういう人が「筋少のライヴに行かないと、どうしようも無いと思って、ずっと考えてて、昨日なんて夢にまで見ちゃった」と、そんな風に言わせる筋少すごくない
その方が何歳かはわからないけれど、若いころ渡辺美里ちゃんやビーズを聴いていた、という。
そういうひとが急に2か月前にたまたま観たフェスの映像を見てそうやってビビッときちゃうのすごい。
私はすきなバンドのひとが筋少すきで、と言ったんだけど、「ごめんなさい知らない」って言われて、そういう人に知ってもらえるバンドにこれからならなければならないのだ、えんそくは、と思う。


今週はそんな風に、ライヴの見え方、観方についてよく考える週になった。

読書感想

ゴールデンウィークの旅の途中で読んでいた。
「死んで行く話が多い」オーケンの、40代に感じるリアルな生と死について書かれている。

「自分だけが生き残った」などと考えてしまう自分のエゴを、心の底から恥じ入った。
自分の都合のいいくくりで二人の若き死を、自分のこれからの人生の、何か意味合いとしてモチベ化しようと考える、人としての浅はかさ、したたかさ、計算高さが情けなくてならなかったのだ。
しかし、それでも「なぜ自分だけが生き残ってしまったのだろう」と思ってしまう自分がその日、斎場にいた。

オーケンは何かを変えたいと思ってギターを始める
ひとりスタジオで練習するおじいちゃんはとてもかわいい。
たとえばライヴ会場でチェキを販売することとかもそうだけど、
そうして時代の流れに沿って、また年齢関係なく柔軟に、何かをいつでも始めることのできるオーケンを尊敬する。

どこからでもいつからでも人は新しいことを始めることがきっとできるのだと思うし、そう思った方が楽しいよ

筋少の歌詞は、「死んで行く話が多い」のはなぜだろうと思っていた。
なぜだかは分からなかったけれど、
40代になったオーケンは、友人や兄の死、そして老いを通して、死に対する感じ方が変化する。
良い本だと思った。
ギターを始めたよ、っていうただそれだけの本かと思ったら、そんな風だった。
良い本だ。

眠りから目覚め、また眠りにつく。
生まれて、そして死ぬということは、言ってしまえばそれだけのことなのだ。


ライヴ終わりに必ずこの曲が流れる会場の空気がとてもすきだ。
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