マリーの孤独は普遍的

世界がフラットすぎる
良いことも悪いこともすきもきらいも全部同じ列に並んでいる

ひとは「ソレ」を生きづらさと呼ぶ。

「鋼鉄のMACHIKO」も「14才」もファンタジーで
マチコの、必ず誰かいるという希望が歌われていることがよくわからなかった
ピンとくるを通り越してしまった。
ああ、それは祈りだが私はやはりその優しい祈りはわからなかった。

ぶうさんは、かつて“小学校四年生”だった私に歌い続けてくれているのかもしれないと思うと救いもあるのかもしれない
いや、変な言い方だ、だって私は音楽に「救い」など求めていないからね。
あと、「ひとり」のニュアンスが若干違う。私はソレじゃない。


カミュの左手カフカの右手」より「新世界」の方が圧倒的に“聴きやすい”のは新世界がもっと広い範囲の人間に向かっているからかもしれない。
「君」がすぎるんだよ、「マチコ」くらいが丁度良い。
「アリス・エクス・マキナ」はだいすきだけどピンポイントすぎて死にたくなるでしょ。
「狂ったセカイと時計仕掛けの神様」も。
ああ「またか」ってなる。だから深く考えないようにする。
私じゃなくて、多くの人間にそれが届いたら良いと願う。

「改造人間「人間改造ニンゲン」」や「惡のミカタ」よりも
「白いテレビ」や「star ray conjunction」がすきなのは、「私」がそこに介入することが絶対に無いからだ。

保健室で眠ったふりをしている小学二年生の私が救われることはあるだろうか
開かない屋上の扉の前で架空の遊びをする小学五年生の私はどうだ
どうだよ
私が音楽で救われることは多分無いのだ
そもそも別に救われたいなどと思ってないです、大丈夫です。
音楽ってそんなものじゃないのよ
「世界とどうにも折り合いのつかないダメな大人も、どうにか折り合いつけてそれなりにやってる大人も」と言うのが私にはよくわからない。
世界は世界だし自分は自分としてあるだけだから、折り合いって発想がちょっとわからない。
私のモノサシはねじまがってるのかどうかは自分ではよくわからないしライヴハウスでいまだに居心地悪くなっちゃうのは私は別に世界と戦って無いからかもしれない。
「ライヴ」は常に戦いだと思って挑んでいるけれど、それは「私」が世界と戦っているわけではなくて、「えんそく」が世界と戦うというからそれのコマになっているにすぎない。私は、101人目の実行部隊にすぎない。
「私」がそこに介入することは無い。
そういう、「私」の有って無いような想いが、いつも真ん中らへんに吸い込まれて消えて無くなってゆく。
大丈夫、はじめからそんなもの存在しないから。

ゆがんだモノサシ同士が惹かれ合うことなんてのはまれで、本当にわかり合えると思うひとは数人いれば良い方、あとはどんなに良いひとでも悪いひとでも、相容れると思った事は無いです。すききらいじゃない。すきだと思っても、私とは違う人間だと思うひとが大勢いる。数少ない「わかるそれな」を大事にするのが精一杯。
私は“劣等感”も“選民意識”もないしそれが欲しいとも、ちっとも、思わないから、えんそくを必要としているひとにそれが届くようにお手伝いができればそれで大丈夫です。
それはぶうさんの意志ともしかして反するのだろうか。
だってぶうさんは、すべての眠れない「君」に対して歌いたいんでしょう。
ごめんな、私は「君」にはなれないな。でもがんばって、男や女やそれ以外の全員のゆりかごになってください。応援しています。私は「大丈夫」なんで。

世界はどう逆立ちしたって今日もまっとうにくだらないから
“世界”なんて総称でひとくくりにされてしまうようなお前やお前やお前達全員の身代わりになって今日も私は職務を全うしました。
お疲れ様です。大丈夫です。

ひとは「コレ」を生きづらさと呼ぶのだろうか。

こうやって理由つけて大丈夫でたくさんにすれば私は今日も大丈夫
“みんなどうして嘘ばっかり言うのかニャ~~”


読書

ゴシック&ロリータ幻想劇場 (角川文庫)

ゴシック&ロリータ幻想劇場 (角川文庫)

子供の頃はミッキー・マウスやハロー・キティやドラえもんなどというメルヘンは総じてみな敵であった。
そういう子供の頃の反動からか、大人になるにつれて、キティやドラえもんなどのファンタジーが受け入れられるようになった(ミッキーはちょっと今もわからないけれど)。
ファンタジーがすきなんである。イイ歳になればなるほどメルヘンやファンタジーを受け入れる力が備わってきたように思う。
普遍的な少女の悲しみや喜びが実にポップに描かれていて読みやすくて良かった。かわいいし。
ロリータは着たことが無いし興味もそんなに無いんだけど、要するにそれは精神の美しさだから
生まれたときから決まっちゃうものだと思う、どんなお洋服を着てても美しい心でいないときっと駄目。
近年は世界をよりきたないと感じているのでおけんじちゃんの本を読むと心がすんとしますね。ありがとう。

「同じようにこの世に誕生しながら、どうして身分に差が生じてしまうのですか?どうして愛される者と相手にもされない者とに分かれてしまうのですか?どうしたら私は愛されるのですか?着飾ってもダメなのですか?心までは飾れませんか?それならお洋服だけが地上に残って、私は消えてなくなればいい」


というか某人がまったく同じ時期にまったく同じ本読んでてびっくりした

意味なんて追求しないのがルール

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