ドッペルゲンガー

ドッペルゲンガーについて考えていたのだった。
ドッペルゲンガーとは、自分に似た人物のことである。
もう一人の自分が、その辺にもしかしたら歩いている。
それを目撃してしまうとじきに死ぬと言われている。
もしそのドッペルゲンガーとやらが居た場合、
果たして自分はそれに気づくことは出来るのか。
自分に似たやつがいたところでたぶん感知が出来ない。
そう思うと、こう考えることが出来る、
ドッペルゲンガーを見たから死ぬのではなく
死が近いからこそ、ドッペルゲンガーを見てしまうのだ。
ようは自分に似た人物を感知できるか出来ないかだ。

そういう意味で言うと
ドッペルと幽霊は違うと感じている。
幽霊を見てしまうひとというのは、
「何か」の感覚が非常に鈍いのだ。と私は考えている。
だから、幽霊をみてしまう。
感覚がするどいから見てしまうのではない。にぶいからこそ幽霊に出会ってしまう。
その「何か」がするどいひとは、幽霊など見ない。
私は、幽霊など見ない。
うちの母は、一寸だけ、にぶいと思う。