大嫌いなものばかり増えていくこの街で

マイナス人生オーケストラ 融心、ゆめのあと。 -白- ESAKA MUSE

3月12日@ESAKA MUSE

とても良いライヴだった。

ぶうさんは歌うように生きているけど
ハルさんは生きるように歌うな、と考えていた。
申し訳ないけど私はえんそくのファンだからいつだってそういうことを思う。

ハルさんのすきなところは、死によって生かされているところで
そしてそこから来る「生きる姿勢」が私はとてもすきだ。
彼の「生き様」がとても良い、といつも思う。
彼の「死」には興味無くて、生きることで死と向き合っているところに共感と好感が持てる。

「核心」は今までのCDの中でいちばん実感を持って聴けているような気がする。
ハルさんの「覚悟」が全体通してみえる感じがとてもすきだ。
どうしてもすきなのは「寄生人」だけども、一番良い曲だと思うのは「厭世」だと思う。

FREAKS A GO! GO!の最後で十字をきっていたのが良かった。
あしたのあたしシアターなどを聴くと、この曲がさらに、いかに重要かよく分かるし今聴く意味があってすごく良くて
あと単純にすごくすきな曲だから、よく聴くことができてとてもうれしい。
あと、変な動きをするともとはるが喜ぶから、うれしい。

ハルさんが一番お気に入りのたこやき屋さんをもとはるに紹介したと言っていた。
もとはるは、いたく気に入ったのか、店員の名前を呼びながら「おいしかったー!あと6つ」と、おかわりをした。
うしろのカップルにくすくす笑われて、店員さんにも引かれていて、ハルさんは赤面したと言っていて、
ハルさんの赤面させる男がここにいるのか、と思って大変良いと思った。

寄生人のはじめの部分をハルさんはとてもやさしく歌っていて、本当に聴いたことないくらいに今までで一番やさしい声で話すように歌っていた。
そこが最も良くて目が離せなかった。
ああいうのを観るといつも、このひとがステージの上のひとで本当に良かった、と思う。
歌うために生まれてきたのだと思うよ。

バリバリバリアだったか、
もとはるは客席をじっ…と、なめるように見つめてから、やがて耐えられなくなって笑っていた。

あと、どぐら☆マグラだっけ?あれ?なんだっけ、どこかで、みんなで胸に手をあてるポースをしてて
もとはるだけタメにタメてドン、と堂々と胸に手を押し当てていたのが良かった。

もとはるはね、ときどき思い出したかのようにハルさんを見つめてはしょっちゅう幸せそうに笑ってんの。
ステージ上になぜかひいてあるヨガマットに座り込みながら、祈るようにセンターを見つめているもとはるは、本当にハルさんと、ハルさんの作る音楽がだいすきなんだな、と思って、
マイナスにこういう人が入ってくれたことが私はとてもうれしい。
私はもとはるのことがすきというよりは、もとはるがマイナスに入ったこの状況がすきなのである。
もとはるの顔は好みでは無いし私がすきになるにはちょっと物足りなさを感じてしまうんだけど、
ハルさんに対してここまで惜しみなく愛を全開にする男のひとをみたことが無いし、ハルさんがとてもうれしそうなのが良い。
もとはるに好かれているハルさん、もとてもすき。
もとはるはそんな風にハルさんのことがすきすぎるのにハルさんに何かのことで攻められて(内容を忘れてしまった、地名のことだったか)、口をへの字にして、「私は悪くない」という顔を断固として貫き通すのが面白かった。
矢沢はとても変な人だな。

もとはるが大阪の地理を分かってなさすぎて面白かった。
江坂なのにアメ村-!と煽ってみたり、新大阪-!とあおってみたりして
ハルさんに「違うで、~~~で江坂いうんやで」と言われて、「じゃあそこー!」って煽ってたの面白かった。
「ここアメ村ちゃうで!アメ村そんなに広くないから!」「アメリカなのに?」
大阪だよ?

ゆっけさんがよくもとはるを気にしてみているのがとてもすきだな、それに8割気付かないもとはるもすきだな。
ハルさんはもとはるの動向を気にしすぎてるところがとてもすき
ハルさんのそういうとこすき、なんていうか、どうしてもいろいろな事をほっておけないハルさんが良いなと思う。

愛と平和の死者がとても良かった。

東京は少し遠いところで上から観て、大阪は少し近い場所から観れたのが、両方とても良かった。
遠くから観るのも近くからみるのも、東京でみるのも大阪でみるのも全部楽しかった。

マイナス人生オーケストラは確実に未来をみている。

矢沢もとはるは最後はけるときに、タメにタメてから、客席にありったけの愛を込めた投げキッスをしていた。