黒木あるじ 我妻俊樹 ふたり怪談 弐
- 作者: 黒木あるじ,我妻俊樹
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2013/07/29
- メディア: 文庫
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我妻俊樹、すきすぎて選べない。
誰が、何をした、というのが明確にわからない。だから良い。
内田百間の進化系。
ちくわ
「だってずぶ濡れだと風邪引くから、どこからとかいちいち言ってらんないし」
近道
あんなに髪が短いのに、どうして全然顔が見えないのだろう
墓地に来ないか
迷路のようなお話
ティッシュ配り
何かが起きている。何もわからない。
黒木あるじ、やればできる子。
今回は質が高かった。美しい。
目次のタイトルの並びさえも、美しいね。
愛
さえない雰囲気の中年男性。その輪郭が、薄墨を塗ったようにぼんやりと冥い。
燦々と照る陽射しのなかで、切り抜きを貼りつけたのではと思うくらいに彼だけが浮いている。
廊
鍵のかかる音のストレス。
すいかづら
「母親」と「肉」の組み合わせはどうも気味が悪いものになる。
何も理解できない、狂ったわけでもない。得体の知れない母親。
しかし表紙の里見有さんの絵にはいつも感心する。
いろいろなタイプの絵すぎて、いつもカバーめくらないと誰だかわからない。
今回の絵も格好良くて好き。